知ってる?

ねえねえ知ってる?

ねえねえ知ってる?

2013年に開店した『麺や一途』は、フレンチのシェフが開いたお店です。ラーメンと個室でフレンチのコース料理が食べられるまったく新しいお店。
一般的にラーメンのスープと言えば 鶏ガラか豚骨。それと豚骨と鶏ガラを合わせたスープ。それが美味しいとされているラーメンスープでした。
ラーメンは中国料理の中華そば。だけど麺や一途のスタッフ達は中国料理を学んできたコックさんじゃなくて、フランス料理をベースにした西洋料理を学んできたコック達です。だからラーメンの事は何も知らない素人でした。
そこでどうすればいいか考えました。
今まで西洋料理を勉強したけど豚肉・豚足は扱った事はあるけど豚骨は使った事がなかったんです。豚骨の変わりとしての味と風味をどうすればだせるかと考えました。そしてたどり着いたのが、仔牛の骨でした。

ずうっと一途にフランス料理を学んできた。フレンチの基本の出汁とされているフォンドヴォーをラーメンのスープに使おうと。試行錯誤をして生まれた新しいラーメンスープです。ラーメン店で仔牛骨をメインに使っているお店はここだけです。
ではなぜ牛骨じゃなくて仔牛骨なのか?
自分が勉強してきた西洋料理では、ハンバーグや煮込み料理等は牛骨を使って味を濃くし旨味をだして使用しています。それとは異なり仔牛骨はソースの基本となるフォンドヴォー。ワインを煮詰めて赤ワインソースにしたりマデラ酒を煮詰めてマデラソースを作ったりと。ワインの旨味とマッチング出来る。だから、牛骨じゃなくて麺との相性を考えて仔牛骨をつかっています。
欧米では普通の牛肉よりも高級な食材とされているのが仔牛肉。肉質が緻密で脂肪分が少なく柔らかでいわゆる牛臭さがなく淡泊な味わいとされています。
仔牛骨は豚骨に比べると3倍の値段がします。ですが、美味しいと思ってもらえる事。そして又食べたい。と思って頂くことがお店の存続に欠かせない事だと思っております。

豚骨をぜったい使わないなんて思っていません。仔牛骨に拘っているわけではありません。地鶏や鴨肉。魚貝類・甲殻類にも興味はあります。まだまだ試してみたい素材があります。麺や一途らしい味を求めてどこにもない・今まで食べたことがないラーメンを目指しています。
仔牛骨と地鶏から抽出したスープの他に動物系のスープを使っていない節スープがあります。それが和出汁麺幸司に使っている旨味出汁。
和食で良く耳にする一番出汁をベースにした澄んだクリアなスープです。動物系スープが苦手なお客様に好評を得ています。
今のラーメンスープは、フォンドヴォーのスープをメインに使い、少量の旨味出汁を合わせた新しいスープを使用しています。

なんで醤油ラーメンとか塩ラーメンとか味噌ラーメンってしないのかな?
良く何系のラーメンですかって聞かれる事があります。自分達もわかりませんでした。だから思い切って、自分達のファミリーや仲間の名前をメニューにつけました。愛情を込めて!
味玉も変わっています。ポーチドエッグを味玉にしました。白醤油とみりんで味付けした白い卵。味がないと思って醤油を下さいってお客様もいらっしゃいます。でも安心してください。しっかりと味が入っています。
今は、フレンチラーメンって検索すると麺や一途が出てきます。自分達がフレンチ系って発信したわけではありません。永年フランス料理を一途に勉強してきたからだと思っています。これからも個性的なお店であり続けたいと思っております。進化するお店にしていきます。

ラーメン屋さんでスープと同じくらい大事なのが、かえしとよばれてる調味料。
ゲランド海塩は、フランスの多くの著名なシェフにも愛好されいるゲランド地方の天日塩です。
日高昆布は 繊維質が少なく柔らかく、だしをとるための昆布として 関東ではよく使われています。
下総醤油は日本一といわれています、ちば醤油。下総醤油を皿に注ぐと 香りと光沢ある照ります。
ゲランド海塩と北海道産の日高昆布、それと千葉県産の下総醤油をブレンドして作っています。

ラーメン店を始めるにあたり、最初は一人でやるつもりでした。
ですが、「卓哉」が一緒にやると言って、次期料理長の座を捨てて付いてきてくれました。「大輔」は宴会料理長でした。高身長の「幸司」は、パティシェの2番手でした。
人は、楽しい事ばかりじゃない。つらい事や悲しい事。悔しかったり、くじけそうになったり。誰かに優しくされたり、嬉しいという気持ちを思いながら生きているのではないでしょうか。
人にやさしくしてあげられる心をもっていたいです。お金は大事ですが、それだけじゃないと実感しています。それは、みんなが付いてきてくれたから。安定を投げうってお金じゃなく、楽をするんじゃなく付いてきてくれたから、今の「麺や一途」は存在しています。
いままで歩んできた途。これから歩む途。人生は一度きり。気持ちいいを たくさん感じて生きていきたい。
麺や一途の神棚には、大勢の神様がいます。毎日、神棚の水を変えてお願いしています。みんなが幸せになれますように。
ですが、一番の神様は、カウンターに座っているお客様です♡
2020年4月23日より新たに豊洲ベイサイドクロスにて『麺や一途 導』を開店いたしました。
お客様にとりまして、道しるべ(導 sirube)になるようなお店になりたいと願っております。